こんばんわ
恩田です。
本日は、
ハンガリーの首都ブダペストにある
名靴職人ラズロ・バーシュ氏のブランド「VASS」をご紹介。
オイスターでは初のブランドのVASS,
今回は4型を仕入れました。
まずはスウェードローファー。
上の2枚の画像だけでも作りの良さを伺い知れますが、
細部に渡って見ても丁寧な仕事を見て取れます。
採用しているのは「ハンドソーン・ウェルテッド製法」
グッドイヤーウェルテッド製法のミシンが開発されて大量生産される前は
このハンドソーンのように職人が一針一針縫っていました。
靴を作る側としては、
グッドイヤーによって手での釣り込みや縫いが機械化された分、
効率化されコスパは良いのですが
ハンドソーンのインソールの厚さによる吸湿性が優れている点や、
松脂が塗られた一本の糸で縫われる出し縫いによって得られる耐久性などなど
使う側にとってコスパが良いのはハンドソーンなのです。
続いて、
スコッチグレインレザー。
全てのラストは「Fラスト」
このモデルが一番シンプルなので
上から見るとラストの形の美しさが一番わかります。
適度にラウンドをしたトゥから自然に流れ、
色っぽく絞られたヒールに帰結しています。
この写真撮るのにしばらく眺めてしまいました。
そして、
プレーン、3アイレットのボックスカーフ。
他とは明らかに違うヒールの表情。
そうです、縫い目が無いワンピース。
ワンピースだから良い、とは短絡的には言えませんが、
このVASSは間違いなく良いです。
美しいヒールの容姿を保ちながら、
実際に履けばわかる納まりの良さ。
見た目だけで終わらない本物を感じることが出来ます。
最後に、
ボックスカーフのダブルモンク。
パーツが多いこのタイプですが、
どれ一つとっても手を抜かない仕事です。
ベルトと金具のバランス、ヒールのステッチ、ウェルトの目付具合。
この完成度から考えると、
少しでも手を抜いてしまうと全体のバランスが崩れてしまうから
些細な事でも手を抜けないと考えるのが普通かもしれません。
ちなみにヒールの立ち姿に
最も靴のセクシーさを感じる私は
Crockett&Jonesと比較してみました。
クロケットも良い靴というのはわかっている上でご覧ください。
左がクロケット、右がVASSです。
比べてしまうと、VASSがいかにくびれをアピールしているかわかります。
何か妖艶さも感じてしまう後姿、
これでいざ履いたら包み込まれるようなフィット感なので
もう戻ってこれないかもしれません…。
右斜めから眺めてみます。
立体的なシルエットを更に強調してきます。
全てが曲線的で撫でたくなる衝動に駆られます。
この姿を見て手を出さないのは失礼というものでしょう。
そして、
ライニングもきめの細かい良質な革、
フルソックによって縫い目や釘跡は皆無です。
ドイツはRendenback社のレザーソール。
1年くらいかけて作られる高級ソールは耐久性に優れています。
純正のツリーは本当にぴったりサイズで
取り外しに少し手間取るほどですが、
履いた後のシワをしっかり伸ばして靴を休ませてくれるので安心です。
このツリーが含まれて
各商品、¥140,000+TAX。
高いと思われるかどうかは、
一度店頭でご試着されてからご判断頂ければ幸いです。
尚、「VASS」のラズロ・ヴァーシュ氏は
「Handmade SHOES FOR MEN」という名著の著者でもあります。
靴好き、または私のような洋服の仕事をする者は必ず知っている本。
この本の重要性が「VASS」の価値を更に裏付けるものとします。
サイズ展開は、39~42。
各1の入荷ですので、これは!と思った方、
是非お待ちしております。